ファーストキス
[第2話]
心臓の検査の為、主治医の蓮子(松雪泰子)のもとを訪れた美緒(井上真央)は兄・和樹(伊藤英明)の愚痴をたらふくもらしていた。そこへ新人医師の秋生(平岡祐太)がやってくる。スタジオで美緒がカメラマン番場(竹中直人)に怒鳴り散らした後の再会、気まずい美緒は一応秋生に謝罪、しかし秋生は気を使って「楽しかった」と言うのだが、美緒はその言葉にご立腹、他の患者に秋生はヤブだと言いふらして病院を出て行くのだった。07/16放送
何故美緒を怒らせてしまったのか分からない秋生は蓮子に相談、死に関わる病気ということでやたら同情する秋生に蓮子は一喝、死を意識している患者こそ気を使われるのが1番嫌いなのだと言う蓮子に、先ほど気をまわして「楽しかった」と適当に言った自分を恥じる秋生だった。
その頃、和樹は美緒が誰かと恋愛すべく色々作戦を企てていた。そこで思い付いたのが結局合コン。進藤一流(劇団ひとり)と二階堂勝(阿部サダヲ)を何とか女の子で釣り協力してもらう事に・・・しかし進藤と二階堂は爆弾娘・美緒に出ていってもらいたい事に変わりはない。
かくして和樹は合コンを開く為、女の子をかき集める。男メンバーも二階堂によって集められ、自分達の住まいでパーティーを行う事に。進藤は自宅でやる事に気が乗らなそうだ・・・。
代官山抵に合コンメンバーが集まりだす、美緒はというと全く参加する気ゼロ。そしていつのまにか代官山抵から逃げ出していた。美緒の為に開いた合コンだったが、メンバーはそれぞれ大盛りあがり。しかし和樹はどうしても美緒が気になり探しに出かける。
代官山の街を歩く美緒、カップルだらけの景色にイライラがつのり、目の前のカップルの男に「その女だれ?」と吹っかけるイタズラをしてうっぷんを晴らしていた。しばらく歩くと偶然和樹に遭遇、和樹は合コンに来いと説得するが、美緒は全くもって乗り気ではない。合コンなんて馬鹿らしいと吐き捨てる美緒をどうにか口説く和樹、仕方なく美緒は合コンに参加することにした。
代官山抵に戻ると、入り口に秋生が立っていた。秋生は美緒を見つけると検査の時の適当な返事について謝った。和樹はそんな秋生も合コンへ無理やり仲間入りさせようと、家に連れ込んだのだった。
和樹達が戻ると、合コンメンバーは大騒ぎ、部屋を散らかし放題の大騒ぎである。和樹は美緒を全員に紹介、ふくれっつらの美緒だったがスイッチを入れ替え和樹のデブだった過去のおもしろ話に花を咲かせる。時間もだいぶ過ぎたころ、医者だという秋生に女性メンバー達はがっつきまくり、空気を変えようと和樹はみんなで写真を撮ろうと言い出す。全員集合し、和樹がかまえるカメラに視線を向ける。そこで和樹が一言「俺の最後の写真だ」と。和樹はみんなにカメラマンを諦めると告げる、その言葉を聞いてショックを受ける美緒、しかし周りは頑張れ〜と応援するだけ。
いざ、シャッターを切ろうとした瞬間。美緒がすくっと立ちあがる、そして美緒がブチ切れた。和樹の情けない一言が火をつけたのか、美緒は合コンメンバーをけなしはじめる、ケラケラ楽しそうにして馬鹿みたい!とたたみかけるように文句を言われるメンバー達は唖然、そのうち怒りへ変わっていき、美緒対メンバーで喧嘩が始まりそうな勢いにまで状況が悪化、慌てて止める和樹だが美緒もメンバーも1歩もひかない最悪の状態に・・・その時だ、進藤が「もういい加減にしろ」と突然怒鳴った。散々散らかされ好き勝手され、ずっとこらえていた進藤の怒りが爆発したのだ。
かくして美緒のために開いたはずの合コンは、気まずい終わりを迎えた。進藤の怒りはおさまらず、結局和樹と美緒も勢いで追い出されてしまった。ホテルに泊まるお金も持ち合わせていない和樹、美緒が貸そうか?と提案するも、妹から金を借りるわけにはいかないと意地をはる。そこで美緒はある事を思いつき、和樹の手を引っ張った。
2人がやってきた場所は、格安ラブホテルだった。動揺しまくる和樹を強引に連れて部屋に入る美緒。初めて入るラブホテルに美緒は興奮気味、しかしすぐに「カメラやめるの?」と和樹に問い詰める。やめる決意をしたのだと伝えるも、腑に落ちない美緒は逃げてるだけだと執拗に和樹を責め立てる、そして2人の激しい口喧嘩が始まった。美緒は言う、合コンとかそんな事じゃなく、私はお兄ちゃんの真剣な顔が見たいと。しかしカッとなっている和樹は美緒の言葉は入らない、美緒も美緒で得意の毒舌攻撃で兄を追いつめ、とうとう和樹は部屋を出ていってしまった。
あてもなく深夜の街を歩く和樹、一人ラブホテルでカラオケを歌いつつも寂しさを隠せない美緒。怒り心頭の和樹も時間が経つに連れ怒りも消えて行く、そしてふと蓮子の言葉を思い出す、「成功率は50%の非常に難しい手術です。」
和樹は美緒の「真剣な顔を見たい」という言葉を思い返し、ある決意をする。
夜が明けると和樹はカメラマン番場のスタジオへ出向いた、そして番場に謝罪をし、もう1度働かせて欲しいと頼み込む。しかし番場は全く聞き入れない。何度突き飛ばされても和樹は土下座をし諦めなかった。美緒の為に何かしてあげたいという想いが和樹を少しずつ変えていたのだった。
09/17
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第1話
キャスト
福永美緒 [age20] / 井上真央(いのうえまお)病気療養のため、ロスにいた和樹の妹。
10年前に両親が離婚し、母親は美緒を引き取り、ロスに連れて行ったのだ。
この夏、完治のための手術を受けられることになったが、それは命にかかわる難しい手術で成功率は高くない。まだ20歳の美緒にとっては、手術はつらい選択だ。まだ恋もしたことがない美緒は、オペをする前に好きな事をしておきたい、どうせ死ぬなら思い残すことなく、なんでもしておきたいと日本にやってきたのだ。
以前はかわいらしい少女だったが、病気のために甘やかされ、今ではとても生意気でワガママな女の子になってしまった。そして、10年ぶりの兄との再会。
「美緒の願い事は、いつだってお兄ちゃんがかなえてやるよ」という昔の約束を思い出し、今まで出来なかったことを、ここぞとばかりに兄の和樹に要求する。美緒の手術のことを知っている和樹は願いを叶えるために奮闘する。美緒はステキな恋、そして最高のファースト・キスができるのか?
加納和樹 [age28] / 伊藤英明(いとうひであき)
美緒の兄。カメラマン志望だが、いまだアシスタント。
10年前に両親の離婚で別れ別れになるまでは、志高くカメラマンになる夢を持っていた。
しかし、父が新しい妻と暮らすために家を出、ひとり暮らしとなってからは、女たらしのだらしない生活を送っていた。それでも、なんとかプロになりたいと有名なカメラマンの弟子となった。が、その師匠とそりがあわず、仕事に限界を感じてもいた。
今は、仕事仲間でもあり、高校時代の部活仲間でもある、悪友の家に転がり込み、怠惰な共同生活を送っている。そこへ、妹の突然の帰国。10年振りの再会ということもあり、無理やり生活を取り繕うとする。しかし、和樹に劣らず、美緒も変わり、驚くほどのワガママ娘になっていた。こうして、ひと夏、そんな妹に翻弄されることとなる。
二階堂勝 [age30] / 阿部サダヲ(あべさだを)
和樹と同居中のスタイリスト・アシスタント。
高校時代、卓球に熱中していたが、あるきっかけがあり、ファッション界に興味を持つ。そして、無謀にもスタイリストの道へ。しかし、その才能はなかなか開花しない。今は後輩で、職場も同じところの一流の家に、和樹とともに転がり込んでいる。
進藤一流 [age28] / 劇団ひとり(げきだんひとり)
和樹と同居しているメイクアップアーティスト。こちらはアシスタントではない。
元々、親が所有していた家に一人暮らしをしていたが、高校時代からの悪友・和樹と勝が転がり込んできて、共同生活をするはめになった。家事は三人で分担するはずだったが、気がつくと、自分ひとりがやらされている……。
結城秋生 [age26] / 平岡祐太(ひらおかゆうた)
美緒の日本での担当医がいる白鷺大学付属病院の新人医師。
美緒のはじめての採血の際、「痛い!へたくそ」とののしられ、「嫌な患者だ」と思うが、どこか気になる存在で、不思議と心が通じ合うことも。その後も、何かと美緒の助けになることが多いが、ふたりとも、あえてつっけんどんな態度を取る。
斉藤はるな [age27] / 酒井若菜(さかいわかな)
銀行員で、ファッション雑誌の読者モデル。和樹のルックスに惚れていて、自分は彼と付き合っているつもりでいる。時折、お小遣いをあげたりしていたが、他に女がいることに気づき、「お金返して」と和樹の家を訪れる。そんなとき、美緒と知り合い、憎まれ口を叩きながらも何故か意気投合、人生初の親友となっていく。
番場大 [age50] / 竹中直人(たけなかなおと)
個性派の有名カメラマン。自分のスタジオを持っており、主な仕事はファッション誌のグラビア撮影。アシスタントに厳しく、衝突することも多い。和樹もその一人だったが、番場としては和樹の才能はどこか認めている。
高木蓮子[Age33] / 松雪泰子(まつゆきやすこ)
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