働きマン
[第4話]
10/31放送

ある日、編集部の渚マユ(平山あや)が泣いていた。そこを通りかかった松方弘子(菅野美穂)は何事かと駆け寄ると、なんと彼女は夏目美芳(小西美帆)の恋愛小説を読んで泣いていたのだ。

マユには目標があった。大好きな作家と仕事をして、読者に一生愛される小説を生み出すことだった。そのためには憧れの弘子のように“働きマン”にならねばならないのだ。

そんなとき、念願かなってマユの企画が通った。マユは大はしゃぎで弘子に報告にいく。それは、恋愛のカリスマである作家・夏目美芳の小説を『JIDAI』に連載するというものだ。実はマユは1年以上も前から夏目のもとに通い続けていたのだ。「すごいよ! やったじゃない!」と一緒に喜ぶ弘子。
しかし、編集長の梅宮龍彦(伊武雅刀)と成田君男(沢村一樹)は、「2年目の編集者では頼りない」という理由で、マユではなく弘子に担当を命じた。マユは「私にやらせてください」と言い、弘子も「とりあえずやらせてみてはどうでしょうか」というが、とりあってもらえなかった。その代わりに弘子がやっていた「ザ・仕事人」の仕事を任される。自分の企画になのに担当を外されたことで、マユはショックを受ける。

弘子がマユと、夏目のところに挨拶に行くと、弘子が挨拶するのもそこそこに、マユは「私、先生の担当外れたと思ってませんから!」と言い、夏目を困惑させる。
そして、「まあ、でも松方先輩でよかったです」とマユは言うが、弘子は「今の仕事きちんとやってね」と念を押す。しかし、マユは上の空でミスを連発する。

そんなマユを心配しながらも、弘子自身、夏目にどんな作品を書いてもらおうかと頭を悩ませていた。そこで、夏目にまず『JIDAI』の読者層が男性であることを説明し、思い切って恋愛小説から離れ、今までとは違う新しい夏目美芳を売り出せないかと提案した。弘子が夏目と打ち合わせをしている間、マユは気が気でない。弘子は夏目の行き詰まりを感じて、恋愛物以外のいろいろな提案をしたのだが、直接、夏目から「いろいろ提案してくれるけど、迷っちゃって」という話を聞いたマユは、「先生の世界観をこわさないでください」と弘子に反発する。弘子は心を鬼にして「ファンとして小説の世界観を大事にすることは大事だけど、時には壊すのも編集者の仕事なんじゃないの?」という。するとマユは「私の大事な先生を取らないでください。先輩に裏切られるなんて思ってませんでした」と編集部を出て行ってしまう。

成田は屋上にいたマユをつかまえ、「思い入れのある仕事の担当を外されたのはおまえだけじゃない。『仕事人』の企画だって、松方が温めて温めてやっと通った企画だ。恋愛小説だって柄じゃない。でも、短期間で夏目について調べて、何を書かせようか必死に考えてる。おまえも前進しろ」と話す。マユの心は複雑だった。
そんな曖昧な思いの中、人間国宝のところに取材に行くマユだったが、ぼうっとしていたため、大事な壺を割ってしまう。
梅宮に怒られ、「今日はもう帰れ」と言われたマユをなぐさめようとする弘子だったが、マユは弘子を無視していってしまった。

マユのことも、夏目の連載のことも気になる弘子だったが、ある日、久しぶりに山城新二(吉沢悠)と海へ出かけた。今日は思いっきり遊ぶつもりだったのだが、菅原(津田寛治)から連絡が入り、マユが今日、入稿するはずの写真も用意せず、いなくなったという。
迷う弘子に「行けよ」といった新二がため息をついたことを、弘子は知る由もなかった。

やっとのことで弘子がマユを探し出すと、その時、写真はバイク便の箱の中に入っていたと菅原から連絡があった。「デートぶっちぎってきたのに……」という弘子に、マユは「どうせ私はダメな人間ですから。私には編集の仕事向いてないのかな」とぼやく。そんなマユに「何甘えてんの。仕事なんてそんな簡単なもんじゃない。みんな悩んで迷って這いつくばりながらやってるのよ!」と弘子はいう。すると、マユは言った。「夏目先生のウリはときめきなんです!」と。その言葉で弘子はひらめいた。そして、マユをつれて夏目のもとに行った。

「オヤジの恋愛を書いてください!」
実は新二とのデートの時、現場の中年のおじさんから恋愛相談を受けてるという話を聞いていて、そこから結びついたのだ。だから、中年のおじさんが身もだえするような、泣ける恋愛小説をかかせようと思ったのだった。

評判は上々だった。54歳の男が主人公ということで、読者の共感を得たのだ。
それを読んだマユは弘子のところにいき、「悔しいけど、泣きました」とニッコリする。
そんなマユを見て、成田は「松方2号だな」とつぶやいた。
弘子は、マユに「夏目先生のウリは『ときめき』だって教えてくれたのは、マユだから。ありがとう」と告げるのだった。
12/19 第11話


12/12 第10話


12/05 第9話


11/28 第8話


11/21 第7話


11/14 第6話


11/07 第5話


10/31 第4話


10/24 第3話


10/17 第2話


10/10 第1話

キャスト
松方弘子(まつかたひろこ) / 菅野美穂(かんのみほ)
大手出版社・豪胆社内にある週刊 『JIDAI』 の編集もの部員。
何事にも積極的で責任感も強く、中途半端が嫌い。一度仕事モードに入ると、“寝食恋愛・衣飾衛生”の観念が消失し、恋人・新二とのデートをすっぽかすほど仕事に没頭する。その、男顔負けのたくましい仕事ぶりから、女でありながら「働きマン」と呼ばれている。
強気の発言も多く、敵をつくりやすいが、仕事に対する情熱は人一倍強い。目標は「世界中に売れる雑誌をつくること」と「そのために30歳までに編集長になること」。好物は納豆巻き。
田中邦夫(たなかくにお) / 速水もこみち(はやみもこみち)
週刊 『JIDAI』 の新人編集者。入社1年目。
「仕事だけの人生なんか」と仕事を重視せず、「やりたいことをのんびりと」「夜は仕事をしない主義」など、徹底して個人主義を貫く構えを見せる男。もともと、ファッション誌志望のため、『JIDAI』の仕事は適当にこなしていればいいと考えている。
指導係の弘子と、なにかとぶつかることが多い。

成田君男(なりたきみお) / 沢村一樹(さわむらいっき)
週刊 『JIDAI』 編集部のデスク。弘子の直属の上司。
激務な週刊誌デスクでありながら、「踏み越えず」「適度に」「余裕を持って」を実行できる、生き方上手な大人の編集者。部下の仕事状況を常に把握し、冷静に指示を出している。梅宮編集長の片腕的な存在。

渚マユ(なぎさまゆ) / 平山あや(ひらやまあや)
週刊 『JIDAI』 編集部員。編集は2年目。
夢は、大好きな作家の小説を世に送り出すこと。弘子の「働きマン」としての姿を尊敬していて、いつかは自分も弘子のようになりたいと思っているが、『JIDAI』ではまだまだ駆け出し扱いで、きちんとした担当を任されていない。
色気のないことが悩み。

荒木雅美(あらきまさみ) / 佐田真由美(さだまゆみ)
歯科衛生士で、弘子の大学時代からの親友。
その美貌とフェロモンから恋人が途切れたことがないどころか、常に複数キープしている。
弘子が何でも話せる唯一の相手で、よきアドバイザー。
山城新二(やましろしんじ) / 吉沢悠(よしざわゆう)
弘子の4年越しの恋人。大手ゼネコン会社の社員。
優しく真面目な性格。現在はマンション建築の現場監督をしているが、本来やりたかった仕事とは違うため、行き詰まりを感じ始めている。それがやがて、弘子との関係にも影響していく……。
梅宮龍彦(うめみやたつひこ) / 伊武雅刀(いぶまさとう)
週刊『JIDAI』の編集長。
肝心なときになると、どこからともなく現われ、頼りになる一言をいう。
過去に有名な仕事をいくつも残している。「上からは叩かれ下からは突き上げられてしんどい」とこぼしながらも、編集長を続けているのは、単に「楽しいから」と言い切る、元祖・働きマン。

働きマン特集ページ
ドラマコーナー
ドラマ一覧

サイトのご案内へ
無制限99円 取り放題[TOP]

JASRAC許諾番号
6834131007Y41011
Blau