風のガーデン
[第11話]
定三（緒形拳）にぽろっと洩らした貞美（中井貴一）の夢を叶えるため、ルイ（黒木メイサ）の結婚式が行われた。“ルイの結婚式で一緒にバージンロードを歩きたい”という貞美の夢は、花々が咲き誇る風のガーデンで執り行われる。自分のために行われた“ニセの結婚式”だと知っていた貞美だったが非常に感動する。12/18放送
貞美はその喜びを妙子（伊藤蘭）への手紙にしたため投函した。
キャンピングカーを出て、実家に戻った貞美。居間には、岳（神木隆之介）から「天国の祖母と父親に渡してほしい」と預かった花をいけた。
芝居を続けるルイに、貞美は「もう芝居はやめよう」と微笑みかける。そして、ニセの結婚式であったことを知っていたことなどを打ち明けた。貞美は修（平野勇樹）に“キャンピングカー”をプレゼントする言い、車の鍵を渡した。
妙子が白鳥医院を訪ねて来た。妙子は貞三に、貞美の面倒を見たいと申し出るが、貞三は、家族みんなで闘っているからと断る。
癌が進行し、一日のほとんどを眠っている状態になってきた。それでも貞美は時々目を覚ますと、冗談を喋ってルイを笑わせようとした。
そんなある日、貞美はルイに頼みごとをする。「自分が死んだら茜（平原綾香）にカンパニュラの押し花を届けて、自分が死んだことを伝えてほしい…」と。
貞美は「ここに戻ってきて改めて家族の温かさを感じた」「子供たちに何もしてやれなかった」と、貞三に話す。すると、貞三は「最後に闘う姿を見せて勇気を教えてやれ」と話した。
癌の激しい痛みに薬の量を増やしながら頑張る貞美。それを見守る、貞三とルイ…。
旭川で働いていた岳は貞美の声を聞いた気がして周囲を見回す･･･。ちょうどその時…貞美はこの世を去った…。
貞美の死から３ヵ月後。
貞三は小玉理容院に来ていた。エリカ（石田えり）と貞美の思い出話をする2人。
一方、ルイは茜を訪ねて、貞美の遺言通り、カンパニュラの押し花を渡していた。貞美の死を知った茜は、コンサートで涙を流しながら「カンパニュラの恋」を歌う…。
時は流れ、富良野に春がやって来た。
キャンピングカーの停めてあった場所には…貞美が一生懸命に植えたエゾエンゴサクの花が咲かせていた…。
《完》
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第1話
東京のとある医大病院で麻酔科医として働いている。
麻酔学界では凄腕の権威として全国でも有名である。
しかし、実は末期ガンを抱えている。
誰にもこのことは教えていないものの日々不安にかられている。
貞美の娘。
イギリスで本格的にガーデニングを学んだ経験があり、日本に帰ってきてから自宅に誰もが目を奪われる庭を作り上げた。
貞美とは音信不通である。
貞美の息子。
知的障害を抱えているものの、他の人と比べて音感や記憶力に優れている。
貞美とは音信不通である。
貞美の父。
富良野で訪問医として働いている。
貞美が北海道を離れてから2人の子供の面倒を見ている。
貞美と同じ病院で働く看護師長。
かつて貞美と関係があったという噂が病院内でも流れている。
政財界を揺るがす株不正取引の黒幕の一人。
その正体は謎に包まれている所が多い。
歌手としてのデビューを目指している女性で22歳。
歌手になる為の勉強として、現在がホテルのラウンジなどで弾き語りをしている。
そんなある日、喉の治療で通った病院で担当してくれた医師・貞美に恋心を抱いてしまい…。
二神達也の娘で現在23歳。
両親が離婚し、それからは父親に会えない日々が続いていたが、そんな父が病気を患っていることを知って病院を訪れる。
貞美の幼なじみで現在44歳。
昔から貞美に好意を抱いていた。
二度の結婚と離婚を経験しており現在は独身の身。
実家の理容室を継いで生計を立てている。
貞美の大学時代の同級生で現在45歳の男。
札幌で開業医として働いており貞美のガンを診断した医者である。
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