★ユマ・サーマン、カークラッシュ事故を経て「タランティーノ監督とはまた一緒に仕事を…」(2018/05/17)

かつて映画『キル・ビル』の撮影で、車を運転することに危険を感じ「スタント専門の人に任せたい」と主張した女優のユマ・サーマン。しかしメガホンをとったクエンティン・タランティーノ監督はこの要求に応じず、ユマはプレッシャーに負けて自身で運転をするはめになり、木に激突した。ユマはこの事故により頭部を強打し、生涯癒えないダメージを両膝などに負ったという。

その後、長いあいだ罪悪感に苦しみユマ・サーマンとの友情にヒビが入った時期もあるというクエンティン・タランティーノ監督だったが、後にユマと和解。さらに自身に批判が集中することを知りながら、「事故シーンを収めた映像」をユマに渡した。それをユマがインスタグラムにアップしたことで業界も揺れたが、ユマは「隠ぺい行為があったことは許しがたいことです」「隠ぺいについて責任があるのは、制作者らであるローレンス・ベンダー、イー・ベネット・ウォルシュ、そして悪名高きハーヴェイ・ワインスタインのみです」として制作側の怠慢を痛烈に批判し、優秀なクリエイターである監督兼友人タランティーノ監督はそこに含めていない。

なお「撮影時に不安を感じていたユマに圧力をかけた」とされるタランティーノ監督は、この衝撃的な事故映像をエマが公開すると知りながらも探し出し、ようやく見つけたときには安堵したとのこと。『Deadline』には「(ユマにあのようなスタントをさせたことは)人生で最も悔いていることのひとつだ」 「これまでユマは、あの映像を見ることさえ(セクハラ問題で話題のプロデューサー)ワインスタインに拒否されていたんだ」とも明かしていた。

そんな2人の関係だが、一時は悪化していたものの今は決して悪くはない。それどころか数年前には交際を噂されたこともあるほど仲が良く、ユマも真摯な姿勢を見せた監督の態度を高く評価していたようだ。このほど『Entertainment Weekly』の取材に応じたユマは、このように語っている。

「(実は事故の後も)タランティーノ監督との関係は良かったの。」
「何年も喧嘩したわ。でも長いあいだ、監督のことを知っているの。25年間もクリエイティブな仕事でコラボしたんだもの。悲劇的なこともいくつか起きてしまった。でもこのような(友情の)歴史はなくならないものよ。」

そして素晴らしいキャラクターが出る良い作品の脚本をタランティーノ監督が仕上げたら、「ぜひ一緒に仕事がしたい」ともユマは明かした。

「だって私には彼が理解できるから。良い役があって映画化に相応しいタイミングなら、ぜひ。」

事故による友情の完全破綻こそ免れたものの、信用を失ってしまったと感じていたというタランティーノ監督。しかし自身の非を認め問題の映像を探し出し、ユマに提供した監督の態度は立派であった。ちなみに監督はワインスタインのセクハラ行為についても一部知っていたと告白し、「自分が聞いて知っていたことについて、責任ある行動をとっておけばよかった」とその件についても自身の非を認めている。


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