今季から導入の統一球に選手から戸惑いの声!? 一部投手は導入を歓迎!?

プロ野球は全球団がオープン戦に突入し､シーズン本番に向けた調整が最終段階を迎えている｡
そんな中､選手達を悩ませているのが今季から使用される統一試合球｡
球団間での使用球の公平性と国際試合への対応を目的に導入されたが､選手達からは戸惑いの声が相次いでいるようだ｡

統一球の一番の特徴は"飛ばない"こと｡
製造するミズノによると､統一球はコルクの芯を覆うゴム材を従来のものより低反発な素材に変更｡
それにより､従来のものに比べ飛距離は1.0メートルほど抑えられるという｡

実際､オープン戦14試合終了時の本塁打数は､昨年の17本から11本に減少｡
首位打者の獲得経験がある中距離打者の日本ハム･稲葉篤紀は､
｢ホームラン打者は厳しくなる｣
と分析｡
その言葉通り､昨季49本塁打を放った巨人･ラミレスは､
｢今年は飛ばないね｡投手が有利｡慣れていくしかない｣(東京新聞より)
と統一球への対応に苦しんでいる｡

統一球に戸惑っているのは打者だけではない｡

従来のものより縫い目の高さが0.2ミリ低くなったことで､投手は球が抜けないよう工夫する必要がある｡
また､握る力も従来に比べ必要となるため､日本ハム･武田勝は､
｢長い回を投げ､疲れが出た時に昨年通りにスムーズに投げられるか｣
と不安を口にしており､ヤクルト･荒木チーフ兼投手コーチは､
｢(肩の)張りが残るということが出てくるだろう｣(同)
と予想している｡

しかし一方で､統一球を歓迎する投手も少なくない｡

日本ハム･ダルビッシュ有は､
｢変化球が(思った以上に)曲がる感じがする｡カーブ､ツーシーム､スライダーも(よく)曲がる｣(日刊ゲンダイより)
とコメント｡
滑りやすいといわれる統一球だが､変化球には好影響を与えているようだ｡

フォークを苦手としてた巨人･東野峻は､滑りやすい統一球でコツを掴んだようで､
｢あれ､ヤバイっす｡めちゃめちゃ落ちますから｡新しい武器ができちゃいました｣(同)
と記者に語っていたという｡

シーズン開幕後も､様々な場面で話題となりそうな統一球｡
いち早く対応したチームがスタートダッシュを決めることになりそうだ｡

(2011年3月5日)

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