阪神･小林宏の先発転向に疑問の声! 救援でなければ｢存在価値はない｣

今季､中継ぎとして42試合に登板した阪神･小林宏之投手が､来季は先発へ転向することが濃厚となっている｡

一部報道によると､小林は先日終了した秋季キャンプ中､首脳陣から直接先発起用を告げられたとのこと｡
本人もキャンプ最終日､先発転向について､
｢やり方は知っているから｡不安はないよ｣(デイリースポーツより)
と自信ののぞかせていた｡

小林はロッテ時代､4度の二ケタ勝利をマーク｡
2010年シーズンからリリーフへ転向したが､先発投手のとしての実績と経験は申し分ない｡

しかし､この配置転換に疑問を抱く関係者もいるようだ｡

阪神は今季､チーム防御率リーグ3位ながら､先発陣は充実している｡
12勝を挙げた能見とメッセンジャーを中心に､9勝の岩田､スタンリッジも来季のローテーション入りは確実｡
さらに昨季14勝の久保､復活を目指す安藤､若手の小嶋､鶴､秋山らも楽しみな存在だ｡

いくら小林とはいえ､他球団もうらやむ豊富な先発陣の中に割って入ることは容易ではない｡
まして小林は今季､中継ぎとして満足いく成績を残せなかったのだ｡

昨オフ､2年総額5億円で阪神に加入した小林に求められた役割は､絶対的守護神･藤川へつなぐ｢八回限定のセットアッパー｣｡
しかし､シーズン序盤から不振に苦しみ､前半戦では6度の救援失敗｡
7月26日の中日戦で移籍後初勝利を挙げたが､その後も調子は上がらず､シーズン途中に｢勝利の方程式｣から外されることになった｡

本人としては､今季の雪辱を先発という役割で晴らしたいという思いが強いだろう｡
しかしある球界関係者は､先発に転向した小林に存在価値はないと指摘する｡

｢阪神が小林宏を獲得したのは､チームの弱点だった八回を任せるため｡展開によっては､藤川を休ませ九回に登板させることができると判断したからです｡12年オフに藤川が海外FA権でメジャー移籍すれば､新ストッパーということまで考えていた｡だから2年総額5億円という破格の条件で取ったのです｡
救援がダメだから先発というのなら､小林宏の存在価値はないに等しい｡来季で2年契約が切れる小林宏が阪神で生き残るには､八回限定救援として成功するしかない｣(日刊ゲンダイより)

和田新監督のもと､新たなチーム作りを進めている阪神｡
小林は"リリーフ失格"の烙印を押されたまま､先発へ転向するのだろうか｡

(2011年12月4日)

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