阪神･金本､涙の引退会見! 球団は生え抜き選手以外で初の永久欠番検討!

阪神･金本知憲外野手が12日､兵庫県西宮市内のホテルで記者会見し､今季限りでの現役引退を発表した｡

テレビカメラ約20台､100人以上の報道陣が詰めかける中､すっきりとした表情で会見場に姿を見せた金本｡
引退の理由については､
｢いろいろ理由はたくさんありますし､自分に対する限界かなという思いもありますし｡時代の流れというか若手に切り替わっていく中で､いつまでもいいときのパフォーマンスが出せない自分がいるのも､やはり肩身が狭い思いもありましたし､体がしんどいなっていう思いもあります｣(ニッカンスポーツより)
と語った｡

広島県広島市出身の金本は､1991年に東北福祉大学からドラフト4位で広島に入団｡
1994年に17本塁打を放ち頭角を現すと､レギュラーに定着した翌年にはベストナインを受賞｡
走攻守揃ったリーグを代表する外野手に成長し､2000年には打率.315､30本塁打､30盗塁で史上7人目のトリプルスリーを達成した｡
2002年オフにFAで阪神へ移籍すると､1年目から3番打者として全試合に出場し､18年ぶりとなるリーグ優勝に大きく貢献｡
2005年には打率.327､40本塁打､125打点と打撃3部門全てで自己記録を更新し､MVPにも輝いた｡

1492試合連続フルイニング出場の世界記録を樹立するなど"鉄人"の愛称で親しまれたが､2010年に右肩を痛めてからは成績も低迷｡
今季はここまで110試合に出場し､打率.258､4本塁打､26打点と振るわず､ここ5試合は代打での出場となっていた｡

金本によると､今月2日に球団から進退について問われ､10日夜に引退を決めたとのこと｡
ファンへの思いを問われると､
｢かなり落ちぶれてからはバッシングとかも多かったですけど､こんな成績でも一生懸命励ましてくれたファンというか…｣(同)
と言葉を詰まらせ､
｢この3年間は惨めというか自分がみっともなくて､かわいそうというか｡自分でかわいそうというのもおかしいのですが､プロに入って､最初と最後の3年間は､こんなに苦しい人生あるんかなという3年間だった｣(同)
と振り返ると､思わず涙がこぼれた｡

金本は今後も1軍に帯同し､29日の古巣･広島戦(甲子園)が引退試合となる予定｡
それまでは代打での出場が主になるとみられるが､474本塁打で並ぶ田淵幸一氏の記録更新を狙う｡

また､球団内では金本が阪神で背負った背番号｢6｣を永久欠番にしようというプランが浮上｡
1935年の球団創設以来､永久欠番を与えられたのは藤村富美男､村山実､吉田義男の3選手のみで､金本が球団史上4人目の栄誉を授かれば､生え抜き選手以外では球団史上初の快挙となる｡
数々の偉業を成し遂げた鉄人の引退に､周囲も騒がしさを増していきそうだ｡

(2012年9月13日)

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