中日・落合監督 本当の戦いへの準備
中日・落合博満監督の頭の中は、すでにペナントレース後の「本当の戦い」のことでいっぱいだ。中日は23日の巨人戦(東京ドーム)で、覇気なく同カード3連敗。
宿敵に目の前での胴上げを許した。
この日、落合監督は大方の予想を裏切ってエース吉見ではなく山井を奇襲先発させたが、4回4失点でKO。
9回に最後の打者の立浪が打ち取られて巨人の優勝が決まると、歓喜に沸く巨人ナインを尻目に早々にベンチ裏に退いた。
落合監督はこの3連戦は初戦、2戦目とも「何もない」のコメントだけで通したが、この日はうって変わって多弁。
リーグ優勝を逸したことには
「それが取れなかっただけ」
と悔しさを見せず、
「これから本当の戦いが始まる。これからその準備に取りかかる」
とクライマックスシリーズに意欲をみなぎらせた。
時が変われば考え方も変わる。
落合監督はプレーオフ制導入について、2005年オフの段階では
「何のために146試合(当時)もやっているんだ。それが無駄になる」
と異議を唱えていた。
ところがCSが初めて実施された07年には2位通過で3位阪神、リーグ優勝の巨人を破り、日本シリーズでも日本ハムを下し日本一に。
昨季も3位通過から2位阪神を倒して巨人と再戦したが退けられた。
つまり落合監督はセ・リーグでCSの経験が最も豊富な指揮官なのだ。
今季も優勝の目が薄くなると、CSを意識した戦い方に転換。
この3連戦も
「誰をどうやって使うかこれから考える」
ために山本昌や山井を先発で試した。
今後は
「ウチら(首脳陣)の準備。あとは選手がその通り動いてくれるかどうか」
と、打倒巨人のシナリオを描き始めている。
とはいえ、目先の勝利を度外視したCS対策のせいで負け続け、巨人に胴上げを見せつけられた選手たちの士気低下は避けられない。
だが、落合監督は
「この状態が(CSが始まるまで)3週間続くと思うか。見くびるな」
と巻き返しに不安はない様子だ。
また、東京ドームにかけつけて
「気合を入れろ!」
とカツを入れ続けた中日ファンにも、この3連敗は大きな落胆をもたらした。
だが終わりよければすべてよし、07年のように日本一となればファンも溜飲が下がると踏んでいるのだろう。
リアリズムに徹したオレ竜に07年の再現はなるか!!!
(2009年9月25日)
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