医龍2
[第5話]
朝田(坂口憲二)を頼って北洋病院に入院した美羽(黒川智花)だったが、片岡(内田有紀)と野口(岸部一徳)は彼女が元厚生労てしまった大臣の恩田(竜雷太)の娘と知って明真大学付属病院に転院させる。美羽は明真を抜け出して、徒歩で北洋へ向かうが、その途中で倒れてしまい、緊急オペが行われることに。だが、彼女の血液は極めて特殊なもので、輸血は困難だった。11/08放送
すると、麻酔医が同じ血液の患者を手術したことのある教授を知っていると言う。その教授は伊集院(小池徹平)も知っているらしい。朝田と藤吉(佐々木蔵之介)は伊集院に、その教授に患者を教えてもらうよう指示。伊集院は患者の家へ向かった。
一方、朝田は外山(高橋一生)を助手に付けて、美羽のオペを開始。輸血ができないため、血液の循環を止めて手術すると言う。循環を止められるのは40分が限度。外山はそんな短い時間では無理だと言うが、それ以外に方法はなかった。朝田は信じられないスピードで手術を進めるが、術前検査から今日までに美羽の患部は一段と悪化していた。外山は今度こそ無理だと言うが、朝田は最後まであきらめるなと言って、手術を続行する。
恩田は北洋に駆け付け、自分の血液を輸血できないかと言うが、それは無理だった。自分の娘が命の危機に瀕しているのに何もしてあげられないのかとうなだれる恩田に、片岡は執刀しているのは最高の医師だと告げる。
伊集院は紹介された患者を訪ねていくが、外出中で携帯もつながらなかった。そこへ木原(池田鉄洋)が現れる。話を聞いて一緒に患者を探しにきたというのだ。ちょうどその時、木原の携帯に野口からの電話が入るが、彼は無視。伊集院とともに、患者を探し始める。
時間は刻々と過ぎ、朝田は人工心肺を回せと麻酔医に指示を出す。血液も届かないまま、そんなことをしてどうすると外山が言うと、朝田は血液を薄めて総量を増やすことで乗り切ると答えた。モニターでその様子を見ていた藤吉らは朝田の判断に感服するが、これを成功させるには麻酔医の腕が必要とされる。片岡は小高(大塚寧々)にオペ室に入るよう頼むが、彼女はやる気のなさそうな素振り。朝田に説得され、麻酔医がようやくやる気を起こしたその時、オペ室に小高が入ってくる。その光景を片岡は息を飲んで、見つめていた。
藤吉が手配した血液を運ぶ救急車は渋滞に巻き込まれ、身動きが取れなくなっていた。伊集院は現地へ向かい、バイクで血液を運搬する。北洋に駆け付けた伊集院がオペ室をのぞきこむと、朝田ら一同は沈黙したまま、動きを止めていた。間に合わなかったのかと伊集院がうなだれたその時、朝田は手術の完了を告げる。無事に乗り切ることができたのだ。見学していた医師たちからも大きな拍手が起こる。
恩田はあれほど困難な手術を成功させられるような優秀な医師を北洋に異動させた野口の資質に異を唱え、明真を心臓移植認定施設にする後押しはもうできないと言う。だが、野口は執刀したのは明真の医師だという。木原が急きょ北洋に駆け付け、手術を成功させたというのだ。そんなことを信じられるわけがないと反論する恩田に、片岡はまだどこもつかんでいない彼のスキャンダルを突き付け、木原が執刀したということを無理やり納得させた。
美羽は片岡に金を出すだけが親の愛情ではないと言って、恩田のことを批判。だが、片岡は美羽が幼いころ、旅先で大怪我して病院に運ばれた時のことを話し始めた。美羽は自分を運んでくれたのは母親だとばかり思っていたが、実は恩田だったのだと言う。それは嘘だったが、美羽は初めて父親の愛情を感じ、秘書を通じて恩田に自分のメールアドレスを託した。
野口は美羽の手術が成功するよう内心で祈っていた片岡に、自分のパートナーにはヒューマニズムなどいらないと告げる。
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キャスト
朝田龍太郎 / 坂口憲二(さかぐちけんじ)万人のための医師団で世界最高レベルの医療チームを指揮していた天才外科医。明真大学付属病院に招かれて、チームドラゴンを結成。バチスタ手術という高度な心臓手術を成功させた後、難民キャンプに戻ったが、差出人不明のメールによって再び明真に帰ってくることに。金儲け至上主義の野口(岸部一徳)の方針に逆らったことから、提携先の北洋病院に移されてしまう。そこで、また新たなチームを作ろうとし、一癖も二癖もある医師たちの意識を変えていく。
伊集院登 / 小池徹平(こいけてっぺい)
明真大学付属病院胸部心臓外科の医師。研修医だった頃、朝田からチームドラゴンに入れられてしまい、反発しながらも次第に影響を受け、大きな成長を果たす。だが、今でも時折、医局の因習をとらわれた考え方をしてしまいがち。朝田とともに提携先の北洋病院に移されてしまう。
片岡一美 / 内田有紀(うちだゆき)
北洋病院を買収し、オーナーになった外資系投資会社役員。
明真大学付属病院の前でひき逃げ事故にあい、瀕死の状態だったが、突然現れた朝田により、命を救われる。自分は医療ジャーナリストだと偽り、朝田たちがバチスタ手術を行えるよう、便宜を図るが、実は自分の利益を考えてのことだった。北洋をつぶして、裕福な患者だけを相手にした人間ドックにしようと企んでいる。だが、野口(岸部一徳)が自分を裏切って、別の融資会社とも契約話を進めようとしていることを知る。
荒瀬門次 / 阿部サダヲ(あべさだを)
手術中の患者の状態を完璧に管理する天才的な麻酔医。過去に人体実験に加担してしまったことから自暴自棄に。チームドラゴンに加わることで、目覚める。チームが解散し、目標を失っていたが、朝田の復帰で再び意欲を取り戻した。かつて命を救った女性バーテンダーと結婚し、子供も生まれた。明真大学附属病院に残ったが、たびたび朝田たちの手術を手伝いに北洋病院に出向いていく。
霧島軍司 / 北村一輝(きたむらかずき)
朝田が北日本大学に在籍していた頃の同僚だったが、彼の腕に恐れをなし、策略によって追放してしまう。明真大学付属病院の教授候補として招かれるが、敗れてしまい、渡米してコロンビア大学の客員教授となる。その腕を信頼する朝田から、公開手術を手伝うよう頼まれる。
藤吉圭介 / 佐々木蔵之介(ささきくらのすけ)
朝田とチームを組んでいた明真大学付属病院の循環器内科の臨床医。チームドラゴンが解散した後、福岡の病院へ移っていたが、1通のメールによって明真大学付属病院に呼び戻された。だが、野口から関わるななと命じられていた患者の診察に当たり、朝田とともに提携先の北洋病院に移されてしまう。
里原ミキ / 水川あさみ(みずかわあさみ)
明真大学付属病院胸部心臓外科オペ看護士かつて朝田と同じ北日本大で働いていた看護師。
木原毅彦 / 池田鉄洋(いけだてつひろ)
明真大学付属病院胸部心臓外科助手。
自分の患者を朝田に蘇生され朝田を嫌いバチスタチームの邪魔をする。
鬼頭笙子 / 夏木マリ(なつきまり)
明真大学付属病院救命救急部教授。
野口賢雄 / 岸部一徳(きしべいっとく)
松平幸太郎 / 佐藤二朗(さとうじろう)
善田秀樹 / 志賀廣太郎(しがこうたろう)
西沢翔太 / 山本裕典(やまもとゆうすけ)
緒方美羽 / 黒川智花(くろかわともか)
黒田智樹 / 本郷奏多(ほんごうかなた)
高見香奈 / 川島海荷(かわしまうみか)
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