おせん
[第4話]
05/13放送

町内会の集会に参加するおせん(蒼井優)と清二(杉本哲太)は行けなかったが、営業が終わって、一升庵のみんなですき焼きを食べに行くことになった。鍋を食べながら、江崎(内博貴)はふと疑問に思う。「なんで一升庵には献立に鍋がないんだ?」

一同が食事をしていると、珍品堂さん(渡辺いっけい)が台場(大泉洋)という男を連れて食事にやってくる。台場は「すき焼きは不細工な料理」と言い切り、すっかりその場は気まずいムードに…。

そんなある日、台場が林(宅間孝行)とともに一升庵を訪れる。ビル開発プランナーをしている台場は、一升庵に「二号店を出さないか」と提案しに来たのだ。しかし、おせんや清二は「店の味は、料理人の腕だけとは限りません…」と、二号店の話を断る。林は江崎に「時代に乗っていかないと、一升庵も危ない」と言い残して出て行く。

 珍しく熱を出して休んでいた、おせん。実は、二号店や将来の一生庵について悩んでいた。

断られたものの、あきらめられない台場は「客として」と一升庵に上がりこむ。台場は清二の料理を食べ、そのレベルの高さに満足するが、「今夜の料理は本当の一升庵の料理ではない」と、不思議な言葉を置いて店を出た。

「このままってわけには行きませんから」と、おせんは江崎に台場たちを一升庵に招待するよう命じる。おせんが台場たちのために用意したのは「すき焼き」だった。台場と言えば、「肉はすき焼きではなくステーキ」と言い切った男だ。

一升庵の品書きには、「すき焼き」はない。誰もおせんの作ったすき焼きを食べたことがないそうだ。おせんが台場たちのために用意したのは、牛のモモ肉のかたまりを土鍋で柔らかく焼き上げた「特製すき焼き鍋ならぬ土鍋焼き」だ。常識を逸するすき焼きの登場に台場と林が驚く。

あざやかな手つきですき焼きを食べさせてくれるおせんを見て、台場はやっと清二の言葉の意味「店の味は、料理人の腕だけとは限りませんので…」を理解した。すき焼きは、おせんがつきっきりでないと完成しない。ほかの料理でも同じことで、二号店を出すなら“おせん”が2人いないとダメなのだ。一升庵二号店の出店をあきらめる台場だったが…。

台場はおせんを呼び出し、自分のプロデュースした商業施設を見せながら、「今の時代、一升庵のような店が生き残るのは大変です。あなた、わかっているんじゃないですか?」と、台場はおせんに言った。

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キャスト
半田仙 / 蒼井優(あおいゆう)
老舗の料亭「一升庵」の若女将でドラマの主人公。
美人で色っぽくて粋な女だが、大酒のみで天然系なところが残念。とにかく何でもこなす多彩な才能の持ち主。
通称「おせん」。
「笠置の弁天桜」との異名を持つほどの美貌でファンも多い。
江崎ヨシ夫 / 内博貴(うちひろき)
23歳。有名レストランに勤める料理人だったが、突然辞めてしまう。
修行を兼ね一升庵で住み込みで働くことになる。
おせんと行動を共にすることが多いが、おせんの懐具合を顧みない豪快な骨董買いっぷりに、日々頭を悩ませている。
通称『グリコ』外見はいいのだが、やんちゃな性格。中途半端なところある。
腕には自信があり、プライド高き男なのだが、一升庵では一番下っ端で、正直、頭にきている。
藤城 清二 / 杉本哲夫(すぎもとてった)
43歳。一升庵の板長。一見コワモテだが実はとても優しい。
誰もが認める腕前の達人。
寡黙な職人気質で板場では父のような存在。

竹田 留吉 / 向井理(むかいおさむ)
26歳。一升庵の二番板。おせんを崇拝者で、江崎とはよく対立する。

鈴木 テル子 / 鈴木蘭々(すずきらんらん)
おせんの料亭「一升庵」の仲居。
新潟の米農家が実家で、彼女がワラを使って炊きあげるご飯は絶品の「米番長」。
お国言葉が抜けない、田舎っぽさも魅力。
おっとりしている性格だが、思い込みも激しい。



久保田 冬子 / 工藤里紗(くどうりさ)
24歳。一升庵の仲居。
新潟の実家は日本酒の蔵元。一升庵では「酒番長」。
オシャレが大好きでいまどきの女の子。
脇坂 玉子 / 森田彩華(もりたあやか)
20歳。おせんの「一升庵」の仲居。
実家は鶏料理の名店「玉よし」。「一升庵では「鶏番長」。
優しい性格。


珍品堂さん / 渡辺いっけい(わたなべいっけい)
46歳。おせんがひいきにする骨董品店「珍品堂」の主人。
おせんには弱いが、江崎にはめっぽう厳しい。
骨董の真贋の目利きは日本一。

浅井 シズ / 余貴美子(よきみこ)
52歳。おせんの料亭「一升庵」の仲居頭。
おせんが生まれる前から一升庵に仕える。
現役の従業員の中ではもっとも古株の存在。
先代の女将・千代がいない間は母親のようにおせんに接する。
世話好きで、おせんには、少しでも普通の女の子らしい人生を送ってもらいたいと願っている。
半田 千代 / 由紀さおり(ゆきさおり)
60歳。「一升庵」の先代女将で、おせんの母。
おせんはもちろんのこと、一升庵のメンバーも、町の人々も、彼女に頭が上がらない。
のゴットマザー的存在。
今は女将業を娘のおせんに譲り、南伊豆で隠居生活中。

木下 秀雄 / 松方弘樹(まつかたひろき)
63歳。調理師学校「木下クッキングスクール」の校長兼経営者。
おせんの料理のファンであり、おせんのことも大好き。
「一升庵」の料理の大ファンでもある。
「一升庵」の常連さん。

長谷川 健太 / 奥村知史(おくむらともふみ)
20歳。おせんの料亭「一升庵」では下っ端の板前。
明るくおしゃべりな性格だが、ちょっとお調子者。
周囲に振り回され気味。


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