大家族･渡津家の父親が仕事辞めて家族困惑! ｢もっと節約して｣と子供達に発言!

数ある大家族シリーズの中でも家族人数が最も多い､2男12女の渡津家｡成人を迎えた長女や次女他年長組は皆実家を出て独り立ちしているので､現在両親と一緒に暮らすのは学生の面々だけだが､それでも家計は苦しい｡

渡津家の大黒柱･渡津健治はスーパーの惣菜コーナーに勤務｡母親の渡津泉は専業主婦｡一家の衣食住は全て父親の収入に依存する｡
ところが､その父親が仕事を辞めて失業してしまう事態が起きた｡

子供達が夏休みで毎日自宅にいる8月､父親は浮かない顔を見せていた｡仕事を退職するか否か､ずっと悩んでいたのだ｡
そしてとある日､決意を固め､一家の昼食中に自分の意思を伝えることに｡
｢お父さん仕事辞めるかもしれんけぇね｡分かった!? その時は皆さんで協力してください! とりあえず夏休みだけぇ､朝昼晩食べていかにゃいけんのだけど､そこは節約して下さい｣

無邪気な赤ん坊と対照的に､中学一年生の10女､小学六年生の11女､小学四年生の次男の表情は暗かった｡父親が仕事を辞めたら､今以上に生活が苦しくなることを分かっていたのだろう｡特に10女は日々両親を手伝い､台所にも頻繁に立っており､最も辛さが見に染みたはず｡

どうして父親はこのタイミングで仕事を辞めたのか｡彼は理由をこう説明した｡
｢今更言ってもしょうがないんだけど､ワシなりに一生懸命やってきたけぇ｡会社の方針に従うべきだと思うんだけど､ワシはワシなりの考えもあったしね｡｣
どうやら､自分の仕事がきちんと評価されず､また意見が通らず会社側とすれ違いが生じ､退社を決めたようだ｡
勿論子供達の事を考えていないわけではないが､
｢まぁ色々あるんだけどね､子供達に協力してもらわなやれんこともあるしね｣
と最終的には自分の決断を通した｡

失業してから数日後､魚が大好きな10女の誕生日を祝うため､近所でシーラを購入｡元寿司職人の腕を奮い､見事に大きなシーラをさばき､寿司を握ろうとした｡
しかし､作業を何も手伝わなかった母親と夫婦喧嘩が勃発｡誕生日会は中止に｡父親は部屋に閉じこもってしまい､子供達は刺し身として食べた｡

事態は最悪の方向へ向かっていく｡就職活動中だった父親は､それすらやる気を無くし､引きこもり状態に｡家族との会話も無く､トイレなど最小限の用事以外部屋から出て来なくなった｡
子供達もあまり喋らなくなり､大家族の家庭は一変して物静かな雰囲気｡家族崩壊寸前の危機を迎えていた｡
母親は｢仕事をしない人とは別れるけぇ｣と離婚の可能性まで口にし始めた｡

一週間ほど閉じこもった後､4歳の12女に｢何でお父さん､仕事ないのにずっと寝てるん? 病気なん?｣と核心を突かれ､流石に返す言葉が無かったのか､ひょこっと部屋が出てきた｡
就職活動も再び開始｡家庭も明るくなり､まだ仕事は決まっていないものの家族全体が活気を取り戻した様子｡

色々な事情があったとはいえ､父親の失業について何も言わず､見守り続けた子供達はただただ立派である｡今より悲しい顔をさせないために､父親には出来る限り家系に余裕が生まれるような仕事に就いて欲しいものだ｡

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